Maid in Sae
人がたずさわったものには何であれ その創り手があらわれるものだ。
料理も同様。
彼女のつくるものは おおらかで のびのびしていて、かわいらしい。
秋の始まり 焼きたてパンをいただいた。
パンの優しいかおりに包まれて帰っていたら、近所の小学生と会った。
「すげー いいにおい!」少し遠慮しながら、でも素直に出た言葉。
「一つおすそわけ。」
私も嬉しくなる。
「ありがとう!」
しばらく 彼は会う度に「あのパン すげえうまかった!」と言っていた。
お腹も空いていた夕方食べたから より一層美味しかったのだけれども、いつも彼女の「焼きたてパン」はタイミング良く「 誰か」 の所に運ばれる。
彼女の 『美味しいものを皆で。』という人柄が、こもっているからだろう。